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コロナ禍を機に、オンライン・ツールを仕事に使われる方が増え、
当事務所でも、これまで対応が難しかった遠方の会社様とオンラインによる面談ができるようになっています。
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ー 社員の自発性を引き出す組織のあり方
日々、さまざまな企業の相談を受ける中で、こんな問いを感じることがあります。
「どうすれば、社員のみなさんがもっと主体的に動けるようになるのか?」
「制度や評価だけでなく、“気持ちのスイッチ”をどう入れられるのか?」
その問いに対して、私自身が今、とても大切だと感じているのが、「工夫する喜び」が実感できる環境をつくることです。
〇 仕事の中にある「創意工夫」の力
仕事というのは、ただ「決められた作業をこなすこと」ではないはずです。
実際、成果を出している方の多くは、自分なりのやり方を試し、工夫を重ねています。
たとえば。。。
営業の現場で、「どんな伝え方なら、もっと伝わるだろう?」とプレゼンを工夫する人。
製造ラインで、「この手順を少し変えれば、効率が上がるかもしれない」と考える人。
このような、ちょっとした「試行錯誤」は、やがて責任感や達成感につながっていきます。
そして、「自分がこの仕事に関わっている意味」や「成長の実感」を感じるようになる。
それが、いわゆる“エンゲージメント”(自社と仕事に対して熱意を持ち、自発的に貢献しようとする意欲のある状態を示す言葉)につながる第一歩なのではないかと感じています。
〇 システム化と工夫の余地、その両立は可能か?
近年、業務のデジタル化やDXが進み、仕事の流れはますます効率的になっています。
これは組織として非常に望ましい流れだと思いますが、一方で気になることもあります。
それは、「人が考える余地」が減っていないか?という点です。
たとえば、こんなシーンはないでしょうか?
顧客の細かな要望に対して、「マニュアルではこうなっているので…」と一歩引いてしまう。
現場で何か違和感を持っても、「決まり通りにやっているし」と流してしまう。
もちろん、標準化は大切です。ただし、「すべてが決められている」状態は、自分で考える力を弱めてしまうリスクもはらんでいます。
だからこそ、システムやルールに頼りすぎず、人が“考えて動く”余地を残すこと。
このバランスが、今あらためて問われているのではないかと感じます。
〇 「工夫」が報われる組織に共通するもの
では、どうすれば社員が「自分なりの工夫」をしやすくなるのでしょうか?
私がこれまで見てきた中で、いくつかヒントになりそうなことがあります。
①「こうしたらもっと良くなる」を言える雰囲気
「改善提案を出しましょう」と言っても、実際には声を上げづらいことも多いものです。
大事なのは、「言っても大丈夫」「聞いてもらえる」という安心感。
そのためには、ちょっとした気づきでも口に出せるような日常的な会話が、意外と大きな力を持っているように思います。
② 上司が“相談される存在”であること
組織として動く以上、すべてが個人の判断でできるわけではありません。事前の相談は大切です。
ただ、その際に上司が「ダメ出しする人」ではなく、「一緒に考えてくれる人」であることが、非常に大きな違いを生みます。
「こういう工夫を考えてるんですが、どう思いますか?」
そんな相談を気軽にできる関係性があれば、創意工夫は自然と芽生えていきます。
③ 成果をきちんと認めること
たとえ小さな工夫であっても、それが業務改善につながったなら、きちんと評価される。
そういった「見てもらえている」「認められている」という実感が、次の挑戦への意欲を後押しします。
④ 個人提案だけでなく、チームでの提案も
個人のアイデアを尊重する制度は重要ですが、それだけでなく、チーム単位での提案の場を設けることも効果的です。
異なる視点を持ち寄ることで、より広がりのある工夫が生まれやすくなり、チームの一体感も高まります。
〇「工夫すること」自体が、働く喜びになる
社員が自分の頭で考え、工夫し、それがチームや会社の成果につながる。
そして、それが評価され、さらに工夫したくなる。
この循環こそが、エンゲージメントを促すのではないかと思います。
「働きやすさ」「制度の整備」「福利厚生」ももちろん大切ですが、
「工夫することが楽しい」「自分の意見が役立っている」という実感がある職場には、自然と前向きな空気が生まれていくものです。
〇最後に — “正解”よりも、“問いかけ”を
ここまでいろいろと述べてきましたが、大切なのは「こうすればうまくいく」と決めつけることではなく、
「自分たちの職場では、どんな工夫の余地があるだろう?」と問い続けることかもしれません。
皆さんの職場では、どんな小さな“創意”が眠っているでしょうか?
その芽を見つけ、育てていくことが、これからの組織にとって、何より大事になるのかもしれません。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
更新日|2025 04 07
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