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中小・小規模企業における女性活躍の施策

中小・小規模企業における女性活躍の施策

「えるぼし」という認定制度をご存知でしょうか。
厚労省HP(https://shokuba.mhlw.go.jp/published/special_02.htm)より、「えるぼし認定とは、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(以下、「女性活躍推進法」)に基づき、一定基準を満たし、女性の活躍促進に関する状況などが優良な企業を認定する制度です。」となっています。

つまりは、女性活躍の施策を計画・実行し、実績をあげている会社に厚生労働省から認定がもらえる制度ということです。
意外と言っては失礼ですが、これまで女性活躍についての話を聞いたことがなかった社長から時々えるぼしの話を聞きます。
認定がもらえた場合のメリットの中には、「公共調達における優遇措置(公共調達で加点評価を受けることができ、有利になる場合など)」というのがあります。※公共調達とは政府が物やサービスを民間から購入すること。

業績へのメリットがあるとなると、会社としては俄然やる気は出るものです。
がんばっているところにご褒美といったところでしょうか。
ご褒美とはいっても、よくある助成金というのは一回もらえば終わりで、公共調達の落札などに有利というのは継続性があります。そこが大きな違いです。
公共調達に関係する企業は一部かもしれないですが、周辺にじわじわと広がりつつあるのを感じます。

ただし、今回のテーマはいきなり「えるぼし」認定をめざしましょうという話ではありません。
めざせる会社はめざしてもらうことが望ましいので
詳細はこちら↓をどうぞ
厚労省HP(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000091025.html

会社でこれまで経験のないことを、いきなり大掛かりにやろうとしても、立ち消えになるケースを何度も見てきました。
ですので、まずは、できそうなところから少しずつやってみる、です。
これは、何か会社の施策や制度を導入したりする際、私の助言の考え方です。
施策といっても以下の通り大層なことではありません。
あくまで、女性活躍の施策をやっていない会社が前提です。すでに実践している会社の方は読み飛ばして頂ければと思います。
今回は、女性パート社員がいる会社をイメージした施策です。

(1)出産・育児関係の手続きをきっちり行うこと
実務をやってみないとわからないのですが、出産・育児関係の申請は結構複雑で、面倒です。我々でもそう感じますので、会社の担当の方ではなおさらだと思います。
たとえば、こんな感じです。
 産前産後休業取得者申出書(産前産後休業中の社会保険料免除)
 上記の変更届申請(出産日の変更など)
 出産手当金申請(産前産後休暇中の給与補填)
 育児休業等取得者申出書(育児休業中の社会保険料免除)
 上記の変更届申請(育児休業の延長など)
 育児休業給付金申請(2ヶ月に1回ペース。1歳時点などに保育所に入れない場合は延長申請)
 育児休業等終了時報酬月額変更届(復帰後に短時間勤務になり給与が減る場合など)
 養育期間標準報酬月額特例申出書

他の通常業務をいろいろ抱える中で、これらを漏れのないように、期限を守って忘れずやることは結構大変です。
きっちりやってくれるところは、中小・小規模企業ではまだまだ多くないと思われ、きっちりやること自体に効果があります。
復帰したら、子供が大きくなったら、仕事で貢献してくれるだろうと目に浮かべながら、多忙の中、手続きをぬかりなくやっていきます。
その間、妊娠、出産から育児休業までの2年ぐらいに、書類などをやり取りし、給付金などがきっちり振り込まれ、家計が助かるのが実感できてくると、信頼関係は深まってきます。
復帰後には、がんばってくれているという評価をよく聞きます。
もちろん、出産育児の際にお世話になったから、子供が大きくなったらもっとがんばろうというのは自然な流れです。

(2)勤務日・時間の融通がきくこと
小さな子供がいる場合には、子供が熱が出て休んだり早退したり、学校の行事で休まないといけないなどいろいろ起こります。そんな時に、周りの協力や雰囲気も含めて、休みがとりやすい環境を作っておくことが大事になります。
通常は、その分、出勤時にがんばってくれるものです。
時給が少々高くても早退や休みなどがとりにくい職場では結局長続きせず、一方、融通のきく職場の場合は、自然と口コミで広がっていくもので、採用の応募にも表れてきます。そういう事例を数多く聞いています。

(3)正社員転換制度を作って、知らせて、実績を積み重ねること

①制度を作る
たとえば、こんな↓感じです。
(正社員転換制度)
1 3年以上勤続し、正社員への転換を希望する契約社員又はパートタイム社員については、次の要件を満たす場合、正社員へ転換する。
(1)職務に対する意欲があり、心身ともに健康であること
(2)協調性があり、他の従業員と協力し合って仕事ができること
(3)過去3年間の勤務成績が優良であること
(4)1日8時間、1週40時間勤務等、就業規則に従った働き方ができること
(5)所属長の推薦があること
(6)面接試験に合格したこと
2 転換時期は随時とする。

制度を作ったら必ず正社員にしないといけないかのように思われている場合がありますが上記の通り、あくまで能力・適性、本人の意欲などで、無理に正社員にすることにはならないです。
ちなみに法的↓にも定めなければならないとなっています。
パートタイム・有期雇用労働法のあらましP22-28@厚労省
https://office-arai.com/blog/pdf/20211109.pdf

②知らせる(周知する)
制度はなくても、過去、パートから正社員にしたことはあるという場合がありますが、制度があり周知されていることで初めて明確になり、いずれ正社員なることを希望する人にとっては励みになるので、周知されていることに意味があります。
例えば、面接時に説明する。
子供が大きくなったら養育費もかかるので、正社員になれることを魅力に思う人もいます。
そういう人にとっては、正社員になれるかもという制度があれば、パート時代もがんばろうと思えます。

③実績を積み重ねる
制度があってもだれも正社員になった人がいないということですと、やはり説得力に欠けます。
しかし、これまで正社員に推せる人がいなかったということはあります。
ただし、あと一歩の人はいると。その社員のこういうところが改善されれば、正社員に推すのになあという課題があれば、その旨説明するべきです。
そういう意味でパート社員の人事評価も必要性がありますが、いきなり人事評価とは申しません。
まずは年1回でもあらためて面談して課題を伝えるところからやってみる。そして正社員登用制度もあるからと念押ししてみる。日頃の指導とは別にです。
正社員を募集しても求める条件に合う人の応募はなく、若い社員を募集してもなかなか来ないが、パート募集だったら来るという会社もあると思います。
構造的な人手不足が続く時代において、パート社員から正社員になる人を少しずつでも増やしていく、そういうアプローチがますます大事になります。

女性活躍は、会社の維持発展にとって今後より一層重要になってきます。
現状、特に取り組んでおられないということでしたら、上記を参考にできるところからやってみられてはいかがでしょうか。

上記の内容をユーチューブ動画で説明しています。ご興味あればご覧ください。。。

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更新日|2021 11 09

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