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最低賃金に関するいくつかの視点

最低賃金については、「今年はいくら?」ということも大事ですが、ある程度の広さと深さをもって把握することが大切だと考えています。以下、ご紹介いたします。

1. 今年の最低賃金額と近隣地域間の金額差
1. 今年の最低賃金額と近隣地域間の金額差

→近畿の中でも金額差があり、この2県がまだ800円台です。
大阪の事業主さんにお話しすると、驚かれることがしばしばあります。
以前、和歌山と大阪の県境近くに住む大学生が大阪にバイトに来るという話をお聞きしたこともあります。いわゆる「労働力の流出」問題です。

(出典:令和4年度地域別最低賃金改定状況)
  →https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/minimumichiran/

2. 上昇額と率
過去5年間の推移

上昇額は30円前後、率としては3%程度の引き上げで推移しています。このペースだと2年後のR6には全国(加重平均)1000円突破となります。

この1000円というのは、骨太の方針2022で「できる限り早期に最低賃金の全国加重平均が1,000円以上となることを目指し、引上げに取り組む」と記載され、以前から政府の方針となっています。

(出典:「経済財政運営と改革の基本方針2022 新しい資本主義へ~課題解決を成長のエンジンに変え、持続可能な経済を実現~」(骨太方針2022) https://office-arai.com/blog/pdf/221009.pdf

3. 最低賃金決定に至る審議会での議論

最低賃金は、厚労省の審議会での議論を踏まえて決定されます。
その最終的な議事録のなかで、以下の部分に注目しています。

「今年度は4月以降に消費者物価が上昇したこともあり、結果として、この3要素のうち、特に労働者の生計費を重視した目安額とした。このため、今年度の目安額は、コロナ禍原材料費等の高騰といった企業経営を取り巻く環境を踏まえれば、特に中小企業・小規模事業者の賃金支払能力の点で厳しいものであると言わざるを得ない。」

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27968.html 2022年8月2日 第64回中央最低賃金審議会 議事録)

このように、中小企業にとっては厳しい最低賃金アップであり、今年度の補正予算や来年度予算での対策は必須です。
また、コロナ特別融資、いわゆるゼロゼロ融資の返済も始まります。業績がコロナ前に戻っていない会社が全国にたくさんあり、返済もできない会社も数多く出ることが想定されます。政府には減免措置も含めた大胆な対策が望まれます。

4. 最低賃金アップのもう1つの課題

パート社員が、ご主人の扶養の範囲内で働く、いわゆる「就業調整」です。
これだけ最低賃金がアップしてくると、年収を一定額に抑えるためにますます就業時間が減ってきます。
最低賃金のアップが、家計の収入増につながるよう、税制、社会保障制度のさらなる見直し、そして企業においても、配偶者の収入要件がある家族手当をどうするか等、見直しが求められつつあります。

(参考:配偶者手当の在り方 の検討に関し考慮すべき事項@厚労省)
https://office-arai.com/blog/pdf/221009_02.pdf

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更新日|2022 10 11

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